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『天帝妖狐』

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<STORY>
とある町で行き倒れそうになっていたつ謎の青年・夜木。彼は顔面に包帯を巻き、素顔を決して見せなかったが、助けてくれた純朴な少女・杏子とだけは心を通わせるようになる。
しかし、そんな夜木を凶暴な事件が襲い、ついにその呪われた素顔を暴かれる時が・・・・・・。


サスペンスの才媛・乙一の作品。
表題作『天帝妖狐』のほかに学校のトイレの落書きが引き起こす恐怖を描く『A MASKED BALL』も収録。

彼の作品は常に独創性に溢れていて、そして読みやすい。話のテンポも良くてスラスラ読めてしまう。特に最初に収録されている『A MASKED BALL』はそういう作品。
トイレの落書きを軸に物語は進んでいく。
トイレの落書きは次の日には別のものになっていて、複数の人間の書き込みがある。もちろん主人公も。それは今の時代の人間ならば大体の人がネットの『匿名掲示板』を思いつくだろう。
それが今作ではトイレの個室という非常に限られた空間で繰り広げられている・・・それは滑稽でありつつも何だか引き込まれる。

残酷な描写はないが、ドキッとする場面がある。
特に終盤の犯人の正体の場面など。
しかし、犯人の正体が明かされても『なるほど~』という感じはしない。
むしろ『ん?』という感想を抱いた。
まぁ、推理小説というわけでもないから気軽に読んだ方がいいかも。
しかし、掲示板に書き込みした人間の中で最後まで正体がはっきりとは告げられていない人間に気付いた時はちょっと意表を突かれた。


表題作『天帝妖狐』
これまた前者とはガラリと雰囲気の違う作品。
“人間”と“そうでない者”の線引きがされていて、小林泰三の作品に近いものを感じた。だが、おぞましいというよりは少し悲しくなってしまう話だった。
1人だったから?
皆でコックリさんをやっていればこんな事にはならなかったのだろうか?
何ともやるせない、不幸という言葉しか見あたらない作品。

個人的には『A MASKED BALL』の方が単純で好き。
乙一の作品はどれも短いので量よりも質という感が拭えない。いつか彼の長編もじっくり読んでみたい。
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テーマ : 読んだ本。 - ジャンル : 本・雑誌

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